花見の“酒宴”は少数派に
健康的なスタイルに変化し、“おひとり花見”も増加中
まもなくやってくる春の訪れを心待ちにしている方も多いだろうこの季節、今回はそんな春の楽しみの一つである花見について見ていきたい。
春の花見と言えばもちろん主役は桜であるが、一緒にお酒の席が頭に浮かんでくるのは私だけではないだろう。花より団子、団子あっての花などと揶揄されつつも、綺麗な桜を眺めながら美味しいお酒や料理を囲むのは楽しいひと時である。
しかしある調査によると最近の傾向として花見の“酒宴”は少数派に、散歩やただただ桜を眺めるという観賞スタイルの変化で花見も健康的なものになりつつあるという。その傾向は特に女性に強く見られるようだ。
鑑賞スタイルの変化の要因の一つとして、下記のデータも見逃せない。
「家族」「友人・知人」「夫婦のみ」と気心の知れた仲間同士で楽しむという人が多い一方で、「自分ひとり」という人が2割を超える。“おひとり様”が市民権を得つつある現代、誰にも邪魔されず“ひとりで、こころゆくまで花を楽しみたい”という人が増えているのかもしれない。
(出典:インターワイヤード株式会社 ネットリサーチ『DIMSDRIVE』
http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2016/160308/)
「花見=桜」に限らず
桜以外の花見を楽しむ人も
現代の花見といえば「桜」、中でもやはりソメイヨシノがメインである。しかし、花見の花が桜になったのは、江戸時代からだと言われている。それ以前は、梅や桃がもっぱらであった。
言われてみれば私自身もまず春の訪れを感じるのは桜の花ではなく、梅の花である。まだまだ体感的に厳しい寒さを感じる日があるうちから咲く梅の花を見ると、季節が確実に前に進んでいることを感じ大変嬉しくなるものだ。
このように桜以外の花を目当てに人が集まることが意外と多いことをご存知だろうか。ある調査で「桜(ソメイヨシノ)以外の花見をしたことがある」と答えたのは全体で40.8%に上ったという。20代では男女とも20%にも満たないが、年輪を重ねるごとに様々な花に興味が出てくるようである。
有名なところでは、藤、椿、菊、ツツジ、アジサイ、アヤメ(ショウブやカキツバタも)など。私も毎年アジサイの季節には鎌倉まで足を運んでいる。春の桜に限らず、四季折々の花見を楽しんでみるのも良いだろう。
(出典:しらべぇ https://sirabee.com/2016/04/03/104372/)
進化系ピクニック『おしゃピク』
『おしゃピク』の流行は引き続き
先のアンケートにあった「ピクニックお花見(お酒なし)」に関連して、ここで紹介したいのが進化系ピクニックとされる『おしゃピク』である。
料理やドリンクだけでなく、レジャーシートや食器などの小物に至るまで海外風のおしゃれにこだわったピクニックのことで、とある女性向けのファッションアプリの記事内では“写真撮りまくり、SNSで自慢しまくり 見た目重視のおしゃれピクニック”と紹介されるほど。『おしゃピク』は、レモネードなどソフトドリンクで行われることが多いのも特徴だという。Instagramで「#おしゃピク」と検索すると26,000件を超える投稿がヒットする。
『おしゃピク』人気を後押ししている要因の一つとして、ピザやハンバーガーのような定番に留まらず、豚のコンフィや野菜のオーブン焼きをはじめとした外食店の店内でいただくようなこだわりのメニューがそのままテイクアウトできる店の増加が挙げられる。実際に『ホットペッパー グルメ』において、「テイクアウト」というキーワード検索数が2015年は前年に比べて倍近くに急増していたという。
また、最近では100円ショップや輸入雑貨店などでおしゃれで可愛いピクニック用の小物が安価に手に入り易くなっており、手軽に『おしゃピク』しやすい環境が整っていると言えるだろう。
2015年秋頃より有名芸能人やトレンドに敏感な女性のSNSなどで紹介され始め、2016年春の花見シーズン、秋の行楽シーズンとWEBでも多くの特集記事が見られた。2017年春も流行は続くとみられ、多くのメディアで取り上げられることが予想される。
(出典:ホットペッパーグルメ https://www.hotpepper.jp/magazine/030020100160160/)