【Season Trends】 今年流行りのホワイトデー予測

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シーズントレンドvol.2 今年流行のホワイトデー予測


お互いに知らないほうが良いのかも…?!
ホワイトデー、女性の期待する金額と男性が考える予算に逆転現象

前回Season Trendsではバレンタイン予測にて多角化するバレンタインの現状をお話させていただいたが、今回はバレンタインとは切っても切れないイベントであるホワイトデーについて見ていきたい。

まずは本命への“ホワイトデーのお返し予算”について、2013年には女性の期待する金額、男性が考える予算ともに1,000~3,000円の割合が最も多かったものの、男性の平均金額は5,000円弱と女性の期待を超えたお返しを渡す傾向にあった。しかし2016年では女性の期待する金額が1,000円以上も上がり5,000円を超えたのに対し、男性が考える予算は1,000円以上の下がり幅となり、女性の期待値を下回る結果となった。

プレゼント予算平均額<男性が想定している金額と女性が期待する金額>

“テマヒマ”男子、“作る”男子
手間と時間を掛けた手作りのお返しにも価値

数年前には「女性の期待する金額<男性が考える予算」だったものが現在では逆転し、「女性の期待する金額>男性が考える予算」となっている。男性にとって“高いお返しをする”ことに重点を置かない傾向にあると推測され、その傾向の表れのひとつとして“テマヒマ”男子“作る”男子の浸透が挙げられる。

“テマヒマ”男子、“作る”男子とはバレンタインでの女性の手作りチョコレート同様、お返しのお菓子などを自ら手間と時間を掛けて手作りする男性のことを指し、ある調査では「贈ってみたい」「贈る予定」「贈ったことがある」と肯定的な意見を持つ男性が約3割を占めた。

また、女性側も男性からの手作り菓子のプレゼントについて「うれしい」との回答は4割を超え、「うれしくない」「気持ちが『重い』」「こわい」といった否定的な意見を大きく上回っている。

“スイーツ”男子のような甘いお菓子が好きで日頃から興味があることを堂々と公言している男性が増加していることも「男性が手作りのお菓子を女性にプレゼントすること」に対してのハードルを下げる要因になっているのではないだろうか。
男女ともに金額に重きを置いた“高いお返し”だけではなく、手間ひまを掛けた“想いを込めたお返し”に価値を見出す人が増えていると推測される。
(出典:毎日新聞 http://mainichi.jp/articles/20160313/k00/00m/040/054000c
(出典:オリコンスタイル http://www.oricon.co.jp/pressrelease/4890/

“見せる”女子
ここでもSNSの普及が関係

一方、お返しを受ける女性側にも注目したい傾向がある。ある調査にて「もらったプレゼントをSNSにアップするか?」という質問に対し、Twitter、Instagram、Facebookを合わせ 6割以上の女性が「投稿を考えている」と答えている。

振り返ると私自身もInstagramに投稿したことがある。その時の心情としては、SNS上でお返しをいただいたことを自慢したいといった考えは毛頭なく、見映えの良い可愛いお菓子を紹介したい(むろん、手作りではなかったが…)、自身の写真のコレクションとしてpostしておきたいといった軽い気持ちだったように記憶している。SNSの普及によりプライベートなコミュニケーションを公開することにも抵抗が薄れてきていることは間違いない。日常の一遍を切り取るような感覚で投稿する人は多いように思われる。

「楽天市場 2016年 ヒット商品番付」の東の横綱に「#インスタ映え消費」が選出されたことからも、SNSに投稿することを前提として写真映えする商品か否かは現在、大きな購買動機のひとつとなっていることがうかがえる。
(出典:楽天ランキング http://ranking.rakuten.co.jp/yearly/banduke/

“高いお返しがもらえたらもちろん嬉しい”でも“お金は掛けなくても良いからSNS映えするお返しが欲しい”、これが今どきの女性の本音であり、それに応えるべく男性はプレゼントを選ぶ必要が生じているとも言えそうだ。この流れは今年のホワイトデーにもさらに加速するものと推測され、そうした消費者のニーズに応えるキャンペーンやプロモーションを行うことで消費拡大に繋がるだろう。

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