“LOVE<愛>”から“THANK<感謝>”へ
日本でのバレンタインは昭和30年代頃、「思いを寄せている彼にチョコレートを贈ろう」というチョコレートの会社のキャンペーンから始まったと言われている。そのような背景から、バレンタインというと「愛の告白」や「恋人」といった“LOVE”のイメージがまず頭に浮かぶのではないだろうか?
しかし2010年と2016年のバレンタイン前に調査したチョコレートをあげる相手に関する調査の結果を見ると、「配偶者・恋人」といった「本命」の割合が上昇しているだけでなく、「友人」「自分」といった「本命以外」へのプレゼントも増加傾向となっている。また反対に、「片思いの相手」の割合が大きく減少していることも見逃せない。
「片思いの相手」に贈る割合が大きく減少していることからも、時代の流れとともにバレンタインは好きな相手に“LOVE”を伝えるためだけのイベントでは無くなりつつあるようだ。増加傾向にある「配偶者・恋人」といった「本命」はもちろんのこと、「友人」や「自分」に宛ててプレゼントを贈る想いの背景には「日頃の感謝や労いを伝える」ための1つの方法としてバレンタインの位置づけが変化してきていると推察される。
従来の“LOVE”を伝えるイベントから“THANK”を伝えるイベントへと変化することにより、バレンタインにプレゼントを贈るという行為へのハードルが一段下がっているのではないだろうか。より気軽にバレンタインを楽しめるようになることで、プレゼントを贈る相手の選択肢も広がっているのだと考えられる。
贈る相手の変化とともに
○○バレンタイン・○○チョコ
バレンタインと関連付けて露出したニュースからは、定番となった女性が好きな男性へ贈る「本命チョコ」や女性同士で贈り合う「友チョコ」に加え、家族のために用意する「家族チョコ/ファミチョコ」、男性から女性へ送る「逆チョコ」、自分へのご褒美として用意する「自分チョコ/セルフチョコ」といった言葉が多く見受けられた。
特に2016年はバレンタインが日曜日であったこともあり、家族で過ごそうと「家族チョコ」を用意すると回答した人は7割に上ったという。
(出典:livedoorNEWS http://news.livedoor.com/article/detail/11092620/)
2017年のバレンタインは火曜日、平日のど真ん中である。2016年から引き続き“THANK”を伝えるきっかけとして家族で楽しむバレンタインを継続して呼び掛けるとともに、昨今のハロウィンやクリスマスなどイベントでは「みんなでわいわい楽しむ」のトレンドに習い、1年ぶりに学校や職場で過ごすバレンタインをいかに楽しめるかにも力を入れることで新たなポテンシャルの活性化に繋がるだろう。